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海外適応までの5段階②
3.諦観期
在住国の何にでも不満を感じる時期を過ぎると、
今度は『ここは外国なのだから自分が慣れるしかない』とか
『文化が違うのだからこんなものだろう』とかいった、
一種の諦め・悟りの境地に達します。

この段階ではまだ完全にその国に適応できている訳ではありませんが、
心理的には落ち着き、あるがままの現地の姿をだいたい受容できるようになっています。


4.適応期
移住後1年ほど経った頃から、
人によっては在住国の短所も長所も十分理解した上で、
現地に無理なくとけ込み、毎日の生活を謳歌できるようになっていきます。

そうした心境を迎えられるかどうかは、
在住国の環境条件の客観的な厳しさとは無関係で、
むしろ適応期を迎えた人であれば、
厳しい環境をバネにして現地での目標や生きがいを見出すことができます。


5.望郷期
いったん適応期に達した人でも、
ふとした出来事から日本への強い望郷の念にかられ、
いてもたってもいられなくなってしまうことがあります。

典型的には長期滞在者に見られる状態で、
稲村先生によれば、必ずしも完全に帰国してしまわなくても、
一時的に帰国したり、他の日本人と付き合いを持つことによって
解決できることが多いそようです。

もちろん、すべての海外在住者の心理が
このこの順番どおりに変化するとは限りません。
各段階の長さには個人差がありますし、
人によっては前半の段階に留まったり、
何かのきっかけで前の段階に逆戻りすることもあるでしょう。

稲村先生によれば、
最も多いのは不満期と諦観期の間を
いつまでも往復するようなタイプだということです。

確かに、今にして思えば私の場合も、
ニューヨークでの自分の居場所を見つけようといろいろ奮闘する一方で、
いつもどこかで『どうせこれは仮の生活だから、
上手くいかなくても構わない』とった諦めの気持ちを
抱えていたように思います。

また、時にはふとしたきっかけで現地の何もかもが嫌になって、
引きこもったり夫を責めてしまうこともありました。

次回は、駐妻さんが不適応の時期に頼ることのできる人たち、
駐妻さんのソーシャル・サポートについて取り上げます。


【引用文献】
稲村博(1980). NHKブックス37 日本人の海外不適応 日本放送出版会


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駐妻さんの心理学@NY | 09:00:00 | トラックバック(0)
海外適応までの5段階①
以前にも少し触れましたが、
駐妻さんの多くは赴任地で暮らす間じゅう、
もうすっかり現地になじんだという気持ちと、
一刻も早く日本に帰りたいという気持ちの間で揺れ動くことになります。

こうした海外在住者特有の心の推移理について、
故・稲村博先生という精神科のお医者さんは、
ご著書の中でご自身の海外在住の経験を踏まえて
5つの段階に分けて解説されていますています(稲村,1980)。

稲村先生ご自身が海外在住の経験をお持ちのせいか、
私は読んでみて、私は今から30年近く前に書かれたとは思えないほど
自分の実感と一致している部分が多いと思ったのですが、
残念ながら現在この本は現在絶版となっています。

そこで今回と次回は、
日本人がこの海海外での生活に外適応する際のまでの心理を、
稲村先生が5段階に分けて解説されている部分を、
ご紹介したいと思いますについてご紹介します。


1.移住期
移住して最初の数週間から数ヶ月の間は、生活を整えるのに忙しく、
また目に映るものすべてがもの珍しい状態なので、
ほとんどの方が常に緊張と興奮の中にあって
「不適応になるゆとりもない」といった心もちで過ごされます。

後から自分で振り返ってみても信じられないと思うほど
張り切って物事に取り組んでいきますし、
少なくとも見かけ上は順調に適応が進んでいきます。

ただ、この時期にがんばり過ぎてしまうと、心身の疲労がたまり、
次の段階にネガティブな影響を及ぼしてしまうようです。
また、精神疾患の既往歴がある方の場合は、
環境の急激な変化に対処しきれず、
急速に症状が悪化するケースが多いようです。


2.不満期
移住期の混乱が一応収まって、ほっと一息つける頃になると、
だんだん現地の不便さや不自由さが目に付き始めます。
何でも日本と比べては腹を立てたり、やりきれなく感じたりしながら、
どんどんストレスを高めていきます。

こうした不適応の時期はほとんどすべての海外移住者に訪れますし、
人によっては精神障害や自殺といった問題に発展していきます。
また、そうしたストレスが身体的な症状として現れることもよくあります。

いずれにしても、このつらい時期を乗り越えるには、
十分な休養と周囲からのサポートが欠かせません。


【引用文献】
稲村博(1980). NHKブックス37 日本人の海外不適応 日本放送出版会


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駐妻さんの心理学@NY | 09:00:00 | トラックバック(0)
駐妻さんのカルチャーショック②
私の駐妻友達のひとりは、現地のパッチワークのサークルに参加していました。
彼女のサークルでは、毎回メンバーがお互いの作品を褒めあい、
その褒め言葉を受けて自分の工夫した点を語るのが慣例になっていました。

彼女はある時私に、パッチワーク自体は好きだし、
他のメンバーの会話を聞いているのも楽しいけれど、
このお互いを褒めあう“儀式”の間は居心地が悪くて仕方がない、
と話してくれました。

確かに私たち日本人は、アメリカ人に比べると
褒めるのにも褒められるのにも慣れていない、とよく言われます。
そしてこの場合は、褒める対象が手芸作品ですから、
ものによっては1~2週間では
作品の状態が大きく変わらないものもあるかもしれません。
そうした小さな進歩について、
日本人からするとわざとらしいほどのジェスチャーを付けて、
また他のアメリカ人同様に様々な英単語を駆使して褒め上げたり、
自慢げに語ったりしようとすれば、
とても気疲れするだろうなぁと、私は聞いていて感じました。

彼女は「最近はもう言うことがなくなっちゃって、
何を言われても“サンキュー”ぐらいしか言ってないんだけど、
それがまた心苦しいから、
もうサークルを辞めたい気がしてきた」と話を締めくくりました。

駐妻さんにとって、渡米当初に遭遇するような
目に見えやすい形のカルチャーショックに対処することも、
もちろん大変困難なことです。

ですが、この例のように、
アメリカ社会にある程度なじんでからでないと
遭遇しないような文化の違いは、
渡米当初のカルチャーショック以上に
駐妻さんの心理に大きなダメージを与えるようです。

次回は、駐妻さんが経験するの心の推移について、詳しくご説明いたします。


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駐妻さんの心理学@NY | 09:00:00 | トラックバック(0)
駐妻さんとカルチャーショック
海外に行かれたことのある方なら、
誰もが大なり小なりカルチャーショックを受けた経験があると思います。
私の場合は、初めてアメリカを旅行した時に、
スーパーマーケットのレジで店員さんに私が買った物を投げるように扱われて、
目を丸くしたのを覚えています。

もっとも、今は情報網が発達していますし、
企業によっては駐妻さんを対象として、
赴任先のお国柄について事前研修を設けるといった対策を採っていますから、
ほとんどの駐妻さんはそうした文化の違いについて
ある程度の知識を持ってやって来ます。

ですから、たとえ電話工事業者に約束の日時をすっぽかされても、
たとえお店でおしゃべりに夢中の店員さんに無視されても、
たとえとんでもなくまずい日本料理屋さんに遭遇したとしても、
たいていの駐妻さんは多少怒ったりあわてたりしつつも、
これがアメリカの流儀なのね、と受け容れていきます。

しかし、文化の違いはそうした見えやすい形だけでなく、
ある程度その国での生活に慣れてからでないと遭遇しないような形でも現れます。
次回はその実例を一つご紹介します。


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駐妻さんの心理学@NY | 09:00:00 | トラックバック(0)
駐妻友達の帰国
人生に別れはつきものですが、一時的な移住が前提の駐妻さん同士の関係では、
知り合って数年以内に必ず別れがやってきます。

最初から分かっていたこととは言え、異国で苦楽を共に経験してきた、
同じ言葉を話す友人の帰国は、駐妻生活の中の最も大きな試練の一つです。
しかも、日系企業の駐在員の転勤は年度末など同じ時期に重なりがちなので、
駐妻さんによっては1ヶ月の間に何人もの友達を見送ることになります。
その頃になるとたいていの駐妻さんは英語学校に通っていませんから、
習い事などを通して新たに友達を作っていない限りは、友達の数は減る一方となります。

私の場合、渡米して1年が経過した頃、英語学校でできた友達が
次々と帰国していった時期がありました。
その頃はちょうど現地のコミュニティーに溶け込もうと奮闘する中で、
想定外のカルチャーショックを経験していた時期でもあったので、
自分がアメリカに渡ってからしてきたことがすべて空回りだったように思えて、
むなしい気分になったのを覚えています。
また、自分だけが取り残されてしまったという孤独感を感じたりもしました。

駐妻さんの多くは、在住国での暮らしになじんだという気持ちと
早く日本に帰りたいという気持ちの間で揺れ動きながら暮らしているものなのですが、
こうした駐妻友達との別れの前後には、帰りたい気持ちの方が強くなるケースが多いようです。

次回は、駐妻さんが体験するカルチャーショックについて取り上げます。


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駐妻さんの心理学@NY | 09:00:00 | トラックバック(0)
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